マーケティングというと、経営学の一学問領域というのが一般的だと思いますが、そもそも経営学は「領域」の学問といわれ、手法横断的な発展をしていて、もともと経営学の領域というのは社会学と経済学との中間に位置するのです。
ちなみに、マーケティングの学術的定義は、以下。
商品またはサービスを購入するポテンシャルのある顧客候補に対して情報提供(情報収集)などのコミュニケーションで相互学習状態を形成して購買に至らしめ、さらなるコミュニケーションのステップアップにて固定顧客化して顧客価値を高め、再購入や顧客連鎖を促進する、などの企業活動の拡大再生産(あるいは維持)を図るための一連の行為であり、心理学、数学、社会学そして様々な知識の上から成り立つ高度なスキルである。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
マーケティングの勉強をしていると、どうも大学で学んだものがちらほらと引っかかってきたりするので、もしやと思い調べてみると、案の定、社会学の知識は必要でした。
マーケティングにおいて、数学と心理学については、統計と定量分析を行うのに必要なツールとしての知識ですが、社会学は、道筋を立てるために必要な知識だと思うのです。
マーケティングといえば、フィリップ・コトラーですが、彼の定義によれば、「マーケティングとは、製品と価値を生み出して他者と交換することによって、個人や団体が必要なものや欲しいものを手に入れるために利用する社会上・経営上のプロセス」だそうです。
もともと、マーケティングと言い始めた人ですから、学問上はそれがマーケティングなのでしょう。
しかし、現場レベルだと、もっと柔軟な発想が求められると思います。
世の中のマーケッターといわれる人たちも、コトラーの本は持っているし、しっかり読んでいるが、あくまでも理論的な話であって、実際はもっと違ったことをしているのではないでしょうか?
以前、心理学的アプローチからマーケティングを行うサービスを見たことがあります。これは、人の感性を数値化して統計を取りそこから導き出される指向性を割り出すというサービスでした。
それとは若干違うのですが、同じデータベースマイニングという手法を用いているサービスが、アマゾンで行っているおすすめ商品リストです。過去に買った商品から、次選ぶであろう商品をあらかじめ用意しておきおススメするというものですが、これは、One to Oneマーケティングというデータベースを使ったマーケティング手法です。
これがいいのか悪いのか?それは賛否両論だと思います。ウザいと思う人もいれば、ついつい買ってしまうという人もいるでしょう。もしくは、おススメしてくれるからアマゾンでしか買わないという人もいるかもしれません。
ただし、これだとインターネットを使わないと絶対にできません。手作業で何十万という人のデータと何百万という商品データを一瞬でマッチさせるなんていうのは、もはや人間業ではありません。
ここまで高度化すると、数学が先行している気がします。
社会学的アプローチというのは、もっと泥臭いやり方で、昔からされてきた手法です。
最も代表的なものはアンケートによる市場調査です。そういえば、大学の授業で、アンケート作ったりしたものです。また、フィールドワークという実地調査という手法もあります。
これも社会学的アプローチになるのでしょうが、実際に現地に行って話を聞いてくるわけですから、結構確実に調査ができます。ただ難点は、時間と労力がかかりすぎる点でしょうか。
アンケートなどは、今でもマーケティング会社などでもっともポピュラーな手法として用いられています。最近だとインターネットでのアンケート調査というのが主流のようですが、まだまだ聞き取り型アンケート調査は行われています。休みの日に渋谷の街をブラブラしていると、おばちゃんに呼び止められてアンケートに答えてくれると1000円上げるなどと言われたことはないでしょうか?たいていは、煙草の市場調査だったりするのですが、飲料品やアルコール品なども同じようにアンケートを取っている場合も多いようです。
商品を最も効率よく売るためには、実際に買っている人から話を聞くのが一番です。それは、新商品にも言えることです。実際に使っている人から話を聞くことで、その新商品が売れるかどうかがわかります。もしくは、市場調査の結果を踏まえて商品を開発するということもできます。商品を作ってから売り出すことをプロダクトアウトと言い、市場調査を行ってから商品を作ることをマーケットインなどと言ったりします。
以前より、マーケットインによる商品開発がいいという人もいますが、実は、マーケットインにも問題があります。それは、消費者の好みが多様化していることが要因で、狙い通りの顧客を獲得しても、購入者はおのずと絞られてしまうため、売上が損益分岐点に達するかどうかわからないのです。
ある一定の層にウケタとしてもそこのマーケット規模と供給とのバランスが取れなければ、儲からないものを作ったことと同じになってしまいます。しかも、AppleやGoogleなどを見ていると、マーケットインなんていうのは幻想なんだと思ってしまうぐらいです。(参考:マーケットインにさよなら)
ひとつはっきりと言えることは、作ってからマーケティングを行って商品を改良しながら売れるものにしていくことこそが、時間はかかりますが、確実だということです。
ただし、売れるまで待っていられればの話ですが・・・。
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